合格発表:弁理士試験で合格発表を弁理士が解説!



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2005年11月08日

合格発表4

今日は最終合格者の発表でしたね。
最終合格された方、おめでとうございます。

しばらく思う存分合格を喜びましょう。
祝賀会もたくさんあるので、できるだけ出て好きなだけおいしいものを食べ、飲んで下さい。就職の誘いもあるでしょうから。

そして頭の片隅で今後のことを考えておくとよいでしょう。

今年の合格者数が711です。これからは競争の時代に入るので自分の得意分野を持つ必要があります。

無職の方、知財部以外の部署の会社員の方は、自分の会社で知財部に異動希望を出すか、特許事務所に移るか、あるいは他社に転職するか、といった決断を迫られることになるかもしれません。

自社の知財部に移るのはそう簡単ではないようです。
私の知人の弁理士で何年も待っている人がたくさんいます。
中には10年異動希望を出し続けてやって異動できた、という人さえいるくらいです。

そのように何年も待ってもよい、という方は、今の部署にいて、その仕事をやりながら異動のチャンスを待つという手も考えられます。その方が自分で明細書を書いたりできるので、知財部に異動して弁理士事務所に説明に行くだけよりも知財の仕事を主体的にできる面もあります。

この場合には自分の発明を自分で明細書に書くということができます。それにより、どういうデータをそろえれば強い特許が取れるかという訓練ができます。

しかし、すぐに知財の仕事を始めたい、と考えているのであれば、早めに弁理士事務所に転職するのもよいと思います。一日も早く独立したい、と考えるのであれば、できるだけ早く弁理士事務所に入って実務を身につける方がよいです。

独立はリスクがあるのと、合格者数が増えたので、これからは会社の勤務弁理士も弁理士の選択肢として増えてくると思われます。

無職や学生さんで初めて会社に入社したり、会社員等で転職する場合は、その会社の弁理士の数を調べましょう。

弁理士会の弁理士検索システムで会社名を入れれば簡単に調べられます。

もし、弁理士を募集している割には合格した年が最近の若い弁理士が1〜数名しかいないとすると、その会社は要注意かもしれません。

弁理士を全く評価しない会社もたくさんあります。そういう会社では弁理士は社外の事務所を使い、自社では弁理士の仕事をほとんどやりません。弁理士として入社してもストレスがたまる可能性があります。

逆に、弁理士を優遇する会社もあります。化学系の会社では明細書を内製するところも多く、そういう会社では特許事務所のような明細書作成能力が身につきます。こういうところでは先輩弁理士がしっかり鍛えてくれますし、弁理士であることのメリットがあります。

弁理士がそれなりに評価されているかのメルクマールの一つが、会社の弁理士の数や取締役に弁理士の知財部長がいるか、といったことだと思います。弁理士を自社で雇用しておくか、全て外部の事務所に依頼するかは知財部、ひいては会社の方針ですので、一概にどちらが優れているとかいう問題ではありません。

もちろん、例外もあると思いますが、一つの指標として、会社の弁理士数を調べるのはその会社の弁理士の活用ポリシーを知る上で参考になります。

firstrategy at 23:20│Comments(0)TrackBack(0)弁理士試験 

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